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ロイヤルカナン(療法食・猫用)を安全性などを専門家が評価

執筆
  • 能瀬茉優 ( アニマルケアスタッフ:旧動物看護師 )

    獣医学部を卒業。
    アニマルケアスタッフ(旧動物看護師)として動物病院に勤務する傍ら、執筆活動を行う。

  • 猫暮らしプロジェクトチーム

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ロイヤルカナンは、世界有数のペットフードメーカーの1つで動物病院での処方される療法食で有名ですね。今回はそんなロイヤルカナンの療法食である低分子プロテイン ドライについての評価をまとめました。

ロイヤルカナン(療法食:低分子プロテイン)は安全なの?

結論から言うと、アレルギーに有効なキャットフードと言えます。
以下に特徴や原材料、成分の分析と評価を記載します。

ロイヤルカナン(療法食:低分子プロテイン)の特徴とは?

ロイヤルカナン(療法食:低分子プロテイン)は、食物アレルギーの疑いがある、もしくは診断がされている猫ちゃん、またはアレルギーの予防をしたい6ヶ月未満の猫ちゃんに対して作られた商品です。

ロイヤルカナン(療法食:低分子プロテイン)の食物アレルギーの対策の1つとして、加水分解されたタンパク質を選択していることが挙げられます。
この加水分解タンパク質とは、アレルギーの原因であるタンパク質を、タンパク質より小さいアミノ酸などに分解したものを指します。
この事から、本商品にはアレルギーの原因となるタンパク質がほとんど含まれていない事がわかります。

ただ、主原料である米にも6〜7%のタンパク質が含まれていると言われています。稀に米のタンパク質へのアレルギー反応を呈する子がいます。心配な場合は動物病院での検査をお勧めします。

また、フラクトオリゴ糖とは、摂取し続けることで腸内の善玉菌を増やしてくれる糖類の名前です。食物アレルギーの子の腸内は、アレルギー対策をするまでは荒れている事が多いので、本商品を摂取することで腸内環境を整えることが期待できます。

原材料を分析、安全性などを解説

室内飼い猫用 インドアキャット 1歳以上の原材料は以下の通りです。

フィッシュ(サーモン、ツナ)(オメガ3脂肪酸源)、チキンミール、コーングルテン、小麦、食物繊維(ビートパルプ、セルロース、可溶性繊維(オリゴ糖源)、ライスファイバー)、米、脱脂大豆、鶏脂(オメガ6脂肪酸源)、小麦たんぱく、大麦、フィッシュミール、たんぱく加水分解物、酵母(βグルカン源)、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、マグネシウム、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素、セレン)、カラメル色素、ビタミン類(A、D、E、K、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、ビオチン、B12、コリン、C)、アミノ酸類(メチオニン、タウリン)

第一主原料は魚、次にチキンが来ています。
動物性タンパク質がふんだんに使用されていることがわかりますね。
原材料の3番以降には複数の穀物類が入っていますが適量であると感じます。
現在では多くの穀物類不使用(グレインフリー)のキャットフードの製品がありますが、確かに穀物類は猫にとっては消化が悪いとされていますがキャットフードに含まれる穀物類は猫が消化しやすいように加工されています。
また、穀物類には食物繊維も含まれますので多少は取り入れたほうが腸内環境の改善にもつながります。
フードを構成する原材料はかなり、シンプルな印象で、「室内飼い猫用 インドアキャット 1歳以上」は安全なキャットフードであることがわかります。

成分を分析、安全性などを解説

次に成分を見ていきましょう。
ここでは栄養基準を策定しているアメリカの団体、AAFCO(アーフコ・全米飼料検査官協会)が開示している基準値を比較しながら成分表を見ていきます。

成猫の基準値と比較
成分名基準値ロイヤルカナン(療法・・・
カロリー基準値なし410kcal
タンパク質26%以上23.5%以上
脂質(粗脂質)9%以上18.0%以上◎ EXCELLENT
繊維(粗繊維)基準値なし4.6%以下
水分基準値なし6.5%以下
灰分基準値なし6.9%以下
炭水化物基準値なし記載なし
リン0.5%以上0.15%
カルシウム0.6%以上0.1%
ナトリウム0.2%以上0.15%
マグネシウム0.04%以上0.01%
タウリン0.1%以上0.06%

低分子プロテインのため、タンパク質量はAAFCO(米国飼料検査官協会)の基準量である26%より少ないです。しかし、アレルギー対策の療法食になるので問題ありません。

以下は、ビタミンについて述べさせていただきます。

ビタミンE

ビタミンEは抗酸化作用を持ち、細胞の老化を防ぐことで、猫の健康を保ちます。欠乏すると皮膚病や免疫力が低下し、過剰だと血液凝固時間が増加、つまり血が止まりにくくなります。
AAFCOでの基準値を大きく上回る値で含まれているので、もともと血が固まりにくい子は一度獣医師に相談するといいでしょう。

ビタミンA

ビタミンAは目にとって重要な脂溶性ビタミンで、視細胞に必要な構成成分です。暗闇に慣れる、暗順応を正常に保ちます。
他にも皮膚・被毛、および妊娠期にも重要です。
ビタミンA不足は、皮膚においては表皮が剥がれ落ちる症状(落屑)が発症したり、妊娠期では胎仔の適切な成長に必要なため、繁殖障害に陥る事があります。

ビタミンD

ビタミンDはカルシウムやリンの代謝を調節する上で重要な脂溶性ビタミンです。
ビタミンD欠乏症で知られる「くる病」は、犬や猫ではまれですが、健康な骨の発達・維持に重要であることには変わりありません。

これらのビタミンは猫の体内ではほとんど合成することができないため、食事で摂取する必要があります。

口コミについて

以下、口コミを紹介します。

良い口コミについて

  • 我が家の猫はずっとこれです。
  • 3匹飼っていますが、みんな本当によく食べます。
  • 拒食症解消のために食べさせました。今では体重戻りました。多少体調が悪くてもつい食べてしまうくらい美味しいのかな?
  • よく吐いていたのですが獣医師の勧めでこれに変えました。ピタッと嘔吐が止まり、安心しています。

悪い口コミ

  • 通院後に購入しましたが、全く食べません。
  • 賞味期限がバラバラに届くので信用できません。
  • 獣医師の勧めで購入しましたが、全く症状が改善しませんでした。
  • 食いつきが悪いです。

クチコミからの評価

いい口コミでは、症状が改善された、というコメントが多数見られます。食いつきもいいようで、中には拒食を解消できた、というコメントも見られました。

一方、悪い口コミとしては、症状が改善しない、商品の消費期限が短い、などが挙げられました。
本商品が合わない子がいる事も事実です。アレルギー療法食は本商品以外にも、数点ありますので獣医師と相談し、変更してみるのもいいでしょう。

まとめ

本商品はアレルギー療法食の代表的なフードの一つです。
原材料・成分どちらを考慮してもアレルギー症状の出ている子には、おすすめできる商品です。予防食としてもおすすめです。
また、本商品は低脂肪でもあるので、脂質制限をしなければいけない子にもおすすめです。もし、今のフードの食いつきが悪くなってきたら、獣医師と相談の上で試してみるのもありですよ!

その他のラインアップを成分を比較

ロイヤルカナン(療法食・猫用)のその他のラインナップをAAFCOの基準との比較はラインナップが多すぎるため以下よりご覧ください。

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